こんなこともあろうかと '94
その頃、そのラジオの番組に、
南青山少女歌劇団のメンバーがゲストで来ることになった。
当時のオレにとって、
とにかくもう南青山少女歌劇団といったら
「西崎義展の娘を入団させた!」という事実だけが
最重要項目だったわけですよ。
ここを、何とか番組内でツッコミたかった。
でも、そこが難しかった。
1994年の夏に、LFの番組に、
南青山少女歌劇団が来るということは、
つまりニッポン放送:協賛の開局40周年記念ミュージカル
『憑いてますか』の宣伝で来る、ということです。
池沢理美:著『憑いてますか(1)』講談社:別冊フレンドKC
西崎義展の娘という人は、
そのミュージカルに出演してはいる。
しかし、番組にゲストで来たのは、
それ以外の出演者たちだった。
5人組のユニットでCDを出していた【MASK】のメンバーだった。
そこに、西崎ジュニアの「西崎和子」という人は含まれていなかった。
'MASK'『MILLION KISS』(シングルCD)(【参照】)
「MILLION KISS」
「MILLION KISS(Instrumental Version)」
だから、スタジオの中に来ている人たちに
「ヤマト」とか「脱税」とか「薬」とか「銃」とか「刀」とか、
いくら言っても、何にも無効なのだった。
それでも強引に、
ちょうど向井千秋さんの乗ったスペースシャトル「コロンビア号」が
宇宙を飛んでいた最中の時期だったことに
無理矢理にコジつけて、
「江頭2:50の〜、宇宙アイドル実験室〜!」というコーナーをデッチ上げた。
ここはエガちゃんの操縦する宇宙船の中。
その中に実験材料としての可愛いアイドルを放り込んで、
完全密閉空間の中で意地悪インタビューを敢行する。
シッチャカメッチャカになって、さぞ面白かろう。
そういう企画の、今週は第1回目です。
…というイイカゲンなコンセプトを通した。
で、そのコーナーのテーマ曲に
御存知『宇宙戦艦ヤマト』を堂々と使った!
うん、それは必然性がある、妥当な選曲だ。
ささきいさお『宇宙戦艦ヤマト』(EP)
「宇宙戦艦ヤマト」
「真赤なスカーフ」
♪さらば〜、地球よ〜
そこだけで、オレは大満足!
やりたかったのは、それだけ!
その場にはいないけど、
仲間が出演しているラジオを、もしかしたら聴いているかも知れない誰か、
もしかしたらもしかしたら一緒に聴いているかも知れない、その誰かのパパ。
そこへ向けて、「知ってるぞ! ツッコむぞ! 覚悟しとけよ!」という
こっちの意志を表明できさえすれば、
(表明できたはずだ、と錯覚さえすれば)
それでオレは気が済んでしまったのです。
だから、実はコーナーの中身なんてものは、どうでも良くて、
どうでも良かったんだけど、もちろんエガちゃんは頑張ってくれて、
企画書の文面以上に「シッチャカメッチャカ」な内容にしていただけた。
そのおかげで、
エガちゃんの猛攻撃に困った5人の女の子のうちの
誰だったか一人の子が、
「あーあーあー、もう聞こえなーい! ツンボになったー!!」と
生放送で叫んでしまった、という面白すぎる結末を迎えた。
最初から第1回だけしかやるつもりはなかった、そのコーナーは、
予定通りに第1回だけで終了しました!